相続税の改正があってからというもの、東京23区内に一軒家を所有されている方は相続税の申告をしなければならないといった状況が生じてきていることと思います。
申告はするけど納税はしなくてよいという『申告無税』という状態が多いのではないかと思いますが、それにしても基礎控除の改正は結構な影響を与えているでしょう。

その改正について、税理士にも少なからず影響が出てきています。
最近よくかかって来る営業電話なんですが、弊社に相談があった相続案件について、電話での対応をお願いできませんか?というもの。

あちこちの会社と提携しており、その窓口を通じて多くの相続に関する相談があるのです。
相続に関する相談に対応していただける税理士を探しているのですが、ご協力いただけないでしょうか?という内容で電話をかけてきて、もしよければお会いして内容を説明させていただきたいという流れ。

最初に聞いたときは自分が貢献できるのであればという思いでしたが、契約内容を見て驚くことが多々あります。
甘い考えかもしれないのですが、相談に対応するのは無料で行われるものだと思っておりました。

が・・・

基本的には入会金+2年~3年の月会費制というのがよくある設定です。
しかも途中解約ができず、解約の際には違約金が発生するとか・・・。
相談案件は月に何件あるのかわからないというのに支払わなくてはならない月会費に可能性を感じない自分は契約なんてできないです。
もし、2年~3年の間、1件も相談がなくても文句言えません。
その内容を指摘しても、数多くの相談をいただいているので・・・という返答ばかり。

そう言われても・・・。

相続は特殊な申告ですから、特殊なルートを確保していないと数多くの申告を請け負うことはできません。
なので、相続の申告を請け負えるのであればという考えで安易にこういった話に飛びつく方もいることでしょう。
お客様の相談に対応する!というスタンスは素晴らしいと思います。
ですが、それを餌に営業下手な税理士から月会費という形で収入を得るのは賛同できません。
お互いがwin-winな関係を気づけるような仕組みになればいいのですが・・・。

ここまでだと単なる批判になってしまうのですが、自分が言いたいのは経営理念についてです。
発展する会社、継続する会社は素晴らしい経営理念を持っているところがほとんどです。
社員に対する愛だったり、地域や社会に対する貢献だったり。
中には日本に対するとか、世界に対する貢献だったりするものも。
 
経営理念って大切です。